直感が「NO」と答えるとき。

不倫の恋をしていると辛いですよね
そんな辛い気持ちを否定せずに
優しく受け止めてくれます。


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【恋愛遊戯】第12話
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ホテルに行く、行かないの話は簡単には終わらなかった。
「まだダメ?」
「え?何の話です?」
「ホテルに行くのは、ダメ?」
「もちろんですよ」
断る理由をきちんと伝えたいのに、言葉が出ない。

「……あの、高村さん?」
「まだダメかー。理恵子があまりにもセクシーな表情でオレを見つめるから、全てを奪いたくなってね」
「そんな顔してました?」
「オレの腕に身を委ねた理恵子は、凄くセクシーで可愛いかった」
「……恥ずかしい」

確かに、抱いてほしいと思っていた。それが表情に出ていたら、セクシーに見えてしまうのかも、ホテルに誘いたくなるのかもしれない。

引っかかるものがあった。それが「出会ったばかりの男を好きになるのは一時的なものじゃないか」なのか「既婚者とホテルに行くなんて悪いこと」なのか、はたまた別のことなのかは自分でもよくわからない。“女の勘”がNOのサインを出していた。

「それじゃ帰る前に、もう一回キスしようかな」
「あ……」

高村さんは、再び私の隣に近寄り、キスをした。深く私の唇を貪り、密着した部分で興奮をしていることが伝わってくる。口の端から漏れる互いの息づかいに、私は体の芯から熱くなった。

本当は、このまま彼に身を委ねたい……。
でも、彼に抱かれてはいけない……。

心の中では抱かれてはいけないと思っているのに、実際の私はキスを簡単に受け入れてしまう。一体何なのだろうと頭の片隅で考えていた。
でも、近いうちに彼の全てを受け入れてしまうかもしれない、と思った。服を脱いで裸になり、肌を重ねる……ここがベッドの上だったら、それらの行為をしてしまうかもしれない。背中に手のぬくもりを感じながら抱かれる妄想をした。

ーー帰り道。
高村さんと私は手を繋いで歩いていた。周りの目が少し気になったけど、それよりも高村さんの手のぬくもりを感じていたかった。誰かに見られたら、酒を飲みすぎて足元がおぼつかないフリでもしようか。
不倫をしている人たちというのは、常に「見つかったときの言い訳」を考えながら、一緒にいるものなのか? だとしたら、とても厄介な付き合いだなと、まるで他人事のように思っていた。
そこまでして、2人で過ごすのは、“好き”という感情のほうが“厄介”を上回っているということなのか……。

「それじゃ、また連絡するよ」
「高村さん……」
「ん?」
続きの言葉が出てこない。

「何でもない」
「今にも泣きそうな顔して、そんなにオレとホテルに行きたかったの?」
「……高村さんのいじわる」
「またね、理恵子」
「今日は、ありがとうございました。おやすみなさい」
「またね、おやすみ」

高村さんは、こちらを振り返ることなく、立ち去っていった。

高村さんは、私と離れることなんて何とも思ってないのだろうか?
私だけ、心の中が高村さんでいっぱいになって、ぐちゃぐちゃにかき乱されて。
別れを惜しむことなく、私から離れていく。揺らいだ心は、元に戻るどころか増幅させてしまう。まるでタチの悪い風邪のように。

考えていたら、悲しくて涙が溢れてきた。いい歳して恥ずかしいけれど、涙は拭いても拭いても、止まらない。涙腺が麻痺をしてしまったのか? 止めようと思うと余計に溢れてしまう。

私の気持ち……きっと、高村さんにはわからない……。

著:よしい美玲
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