今が買い時?高倉健に学ぶ・昭和男が女に見せるやさしさの美学
さあ今日も元気に書こうとPC開けた瞬間、いきなり飛び込んできた高倉健さんの訃報。
あまりのことに呆然自失。まずは心より、ご冥福をお祈りさせていただきます。
で、今週は追悼の意を込め、急きょお題を変更して「昭和の男」。
結論から言いますと、昭和男子は「買い」です。
昨今、草食系男子を始めとするソフトな男子がもてはやされ、その一方で「昭和男子」をどこかバカにする風潮が見られますが、佐伯的にはこの昭和男子、
・女に財布は開かせない
・きちんと家まで送ってくれる
・つらくても泣き言を言わない
・「男はこうあるべき」という美学がある
これのどこがダメなんだよ? と、つねづね思っている次第でございます。
もちろん、これは裏を返せば男尊女卑だのDVだのにつながるのでは、という懸念がありますが、
声を大にして申し上げます、
本当の昭和の男というのは女に手をあげたりしません。
そして、その生涯を通じ、理想の昭和の男を演じてくれたのが高倉健さん。
あれは確か映画『夜叉』だったか、健さんが、惚れた女に無言でその好意を示すシーンがある。
健さんはもとやくざの島の漁師なんだけど、ある時、島に流れ着いて居酒屋を始めた薄幸そうな女(田中裕子)に惚れてしまう。
だけど健さんは口ベタだから、その想いが伝えられない。
そこで彼がどうしたかというと、
早朝、店の前で歯を磨いている彼女の前に船で通りかかり、船の上から今朝獲ってきたばかりのブリだかカツオだかをドーンと投げてよこすのである。
うわあ、ここまでくると昭和通り越して縄文!
プレゼントの原点! 惚れた女に狩りの獲物!
佐伯は自分も昭和の女だからこういうのにキュンときてしまうんだけど、ここでイイのが男のプレゼントが服でもジュエリーでも豪華なディナーでもなく「魚」とダイレクトであるところ。
もしこれを欧米人がやると「肉」と途端に血なまぐさくなり、屠ったイノシシなどを放り込まれてちょっと違う感じになるのでしょうが、いかんせん日本人、さらりと魚を放り込むところが実にロマンチックなのであります。
これでピンとこない方にはもういっちょ、こちらは健さんご本人のエピソード。
撮影時に自宅を休憩所代わりに提供していたおばあさんに「風邪をひかないでください」と言って、自分がしていたマフラーをふわりと首に巻いてあげたという。
もうね、こんなことされたら一生あなたについていきますって感じでしょ?
あと、これは男性陣に申し上げたいんだけど、女ってバカじゃないから、こういうとこちゃんと見てます。
だから、ほんの少しでもいい、なにかの折にこういう「昭和っぽいこと」してあげると彼女はきっと喜びます。
たとえば、彼女が風邪をひいたら「大丈夫?」と声をかけるだけなら誰にでもできることだけど、咳をしてて「うるせえな」とかぶつくさ文句言いながらも、ふと気づくと枕元によく効く風邪薬なんかがポンと置かれていたりする。
うまい言葉は言えないけれども女のために薬局へ走る、これが、昭和の男のやさしさだと佐伯は思っているのです。
こういうの、今どきはきっとアナログな考えなんだろうけど、世の中にはこのテの昭和男子がまだまだたくさん生き残っているのであなどれない。
「女は守るもの」という、今どき珍しいアッパレな理念をもったこの昭和男子、男女同権とか言いながら社会的には女性にまだまだブリザードが吹くこの時代、今こそなにより「買い」だと思うのですが、皆さまのご意見、いかがですか?