娘の結婚は父親次第?【父の呪縛から逃れる方法】

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偉大すぎるオヤジを持った女性は嫁き遅れる人が多い気がする。

これは佐伯が今まで見てきたいろんなケースからしみじみ思うことなんだけど、

特に、社会的ステイタスのある父親を持った娘の、まあなんと未婚率の高いこと。

なんでだろう。偉大なカアチャンを持った男の子はわりかしすんなり結婚していくのに、立派なお父さんとかカミナリオヤジとか、いわゆる父親が君臨する家庭に育った女性の独身率は圧倒的に高い。

もしかして、恋人とお父さんをいちいち較べてしまうんだろうか。

そういう時にいつも思い出すのは、伝説のゼロ戦パイロット、坂井三郎のことである。

 

坂井三郎は映画『永遠のゼロ』にも登場する実在の人物で、宮崎駿のアニメ『風立ちぬ』の二郎さんのモデルとなった堀越二郎とも交流のあった人だ。

以前、この坂井三郎の娘が書いた『父、坂井三郎―大空のサムライが娘に遺した生き方』(坂井スマート道子著)という本を読んだことがあるんだけど、坂井氏がこの愛娘にほどこした教育というのがすごかった。

「爪はいつでも伸ばしておけ。夜道で襲われたときに武器になる

「前後上下左右を確認しろ」

「基本に忠実なだけでは死ぬぞ」

「ホールインワンは本気でねらえ」

「(膝を擦りむいた幼い娘に)バカヤロウ、そんなの、空の上で頭を撃たれるのに較べたら傷のうちに入るか

 

こうやって読む分には実に面白い教育なんだけど、当の娘にしてみたら緊張の日々だったに違いない。

ところでこの道子さん、米軍の陸軍士官と結婚した。

これは私の勝手な憶測なので話半分に聞いてほしいのですが、もしかして道子さん、実は心のどこかで「あのオヤジに勝てるのは米兵しかいない」と思ったんではなかろうか。

なぜなら、「父のようなサムライ」を選ぶなら何も外国人である必要はないし、強さだけでいうならそれこそフランス傭兵部隊の人だってよかったはずだ。

それをあえて、かつてオヤジを空の上でコテンパンに叩きのめした組織の人間と結婚した。

考えるに「親を乗り越える」通過儀礼として、これ以上のものはないんじゃなかろうか。

そういう意味で、この道子さんは実に「スマート」な女性だったといえる。

 

知り合いに、カンシャク持ちの作家を父親に持つ娘がいるんだけど、

彼女の場合も父が唯一、頭が上がらなかった編集者の息子と結婚した。

これも本人は無意識に違いなく、でもはたから見てるとすごくわかりやすい。強すぎるオヤジを持つと、娘はその首に鈴をつける相手を探すのが大変なんである。

それに誰もが道子さんやこの彼女みたいにピッタリの相手を見つけられるわけではなく、多くのケースは「こんな人じゃ父に勝てない・・・」とふるいから落としてしまうのではなかろうか。

 

ただ、なら逆にヘタレなオヤジを持てばいいかというと、これまた別の問題が発生する。

この場合は前者と違って結婚はできるんだけど、おうおうにして父に似たタイプの男性を選びがちなため、結婚してから娘が大いに苦労するケースが多い。

 

本当に面白いように、

父親がDVならDVの男性を、

父が浮気性なら浮気性の男性を、

父親がアル中ならアル中の男性を伴侶に選んでしまう。

 

この理由は明白で、娘というのは3~5歳の頃に見た父親の姿に似た男性に恋心を抱くように、幼少期の生活の中でインプットされてしまうのである。

嘘だと思ったら、自分がついつい惹かれてしまう男性の特徴をいくつか思い出してみてください。

容姿や性格、あなたが幼稚園くらいの頃の父親の姿とかぶっていませんか?

私がまさにそうだった。これは諸説あるんだけど、こんなことが起こるのはやはり「ヒヨコは生まれて最初に見たものになつく」習性から来ているんじゃないだろうか。

つまり、物心ついた頃に最初に認識した異性=父親を「理想の男性像」としてインプットしてしまっているのである。

 

さあそろそろ締めくくりに入ります、この負の呪縛を断ち切るには女はいったいどうすればいいのでしょうか?

 

答えはひとつ、大人になった自分の頭で、ちゃんとした「シビれる男性」のモデルケースをつくること。

そしてそれを、細胞レベルに沁み込むまで自分の中に叩き込むこと。

もうほんとうにこれしかない。そのためには身近な男性の中に垣間見える「キュンとくる特徴」を逐一心にインプットする。

DVや浮気性といった不健全なもののかわりに、男の矜持や優しさといった、健全なものを持った男性を浴びるように観察する。

自分が不健全なものに惹かれがちだと知ったらそのことを強く自覚し、これまでの失敗の経緯を時系列でノートに綴ってみるのもいい。あーしたらこうなった、とためしに紙に書くと、実にいろんな(そのほとんどは布団かぶって寝てしまいたい黒歴史)が見えてくる。

 

だけど、それが大事なの。そこからすべてのことは始まる。

 

そして最後に、これは経験則で言うんだけど、これは不可能じゃない、必ずできる。

男の好みなんてそう簡単に変わらないよ、と嘆いているそこのアナタ、大丈夫。

なぜなら、人の好みは年齢と共に面白いくらい変わります。今日はワイルドな人が好きだからといって、明日もそうとは限らない。

人間の心というのはそういうとこ、ほんとにイイ加減にできてます。そういう生理を利用しないテはない。いのち短し恋せよ乙女、でもどうせ恋するなら楽しくやろうぜ。